何もしない、何もできない、何もしたくない

答案用紙を前に吐き気に耐える、夢の中の私
何が書いてあるのかさえ分からず意識が曖昧になる、夢の中の私
ペンを動かしてみてもまるで文字にならず焦燥に顔を歪める、夢の中の私
みぞおちを押し潰す痛みがチャイムと共に人生の終わりを告げ、夢から覚める私
私の本質に唖然とし布団の中で丸くなる、現実の私

私が無能である現実、よく知っているはずの現実
不意に剥き出しの「それ」を至近距離から直視し、狼狽える私
観念の津波に飲まれ、発汗、落ち着きを失い、ぎゅっと目を閉じる私
その程度の存在、だから能無し

何一つ改善していない、毎日の努力らしきものも何一つ意味がなかった
全くよくなっていない、私の無能
無いものは無い、無いものは増えない、単なる事実
精神の自由がない、想像の翼がない、補助線が見えない、構造を直観できない
洞察力がない、観察力がない、表現力がない、才能がない、何の?
何の才能がないのかわからない、何も才能がないのがわからない?

なぜ私が私という個体として存在しているのか、存在しなければならなかったのか
私が私という個体として生まれ、私という個体になり、私という個体として存在していく
理屈なんてどうでもいい、別に理由が知りたいわけではないから
私が私であるという端的な事実に耐えられない、もう耐えたくない
私は私を直視できない、私は私の中に潜っていけない
私が私の中に潜ろうとするのを私が邪魔をする

私の中の私の中の私の中の・・・・・・私を共にみて、導いてくれる人がいない
一人ではみられない、一人ではもうみたくない
つらい汚い拙い醜い救われない、私以外の何かを何でもいいから全て否定したい
自への執着を他への執着にすり替え「それ」から逃げ続けねばならないなら
いっそ衝動に任せ叫んで頭蓋を砕き楽になりたい、楽になりたい

泣いているつもりもないまま、ただ涙だけが流れている
私が私である事実とその根源たる世界に潰れ
私は何もしない、何もできない
文字がすり抜ける、思考が剥落する、手が動かない
何もみえない聞こえないわからない、重力で動けない
なのに縋るものがこれしかない
何もしない、何もできない、何もしたくない、安らかでありたい


関連記事
スポンサーサイト
プロフィール

遊民

Author:遊民
読みたい本が山積みなのでニートしてます。

twitter
最新記事
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる